日々のブログ

Un Chien Andalou

「丁寧さ」のちから


髪を切ってから生きやすくなった気がする。髪が長かった時代を振り返るたび、当時はとても無理をしていたなぁと思う。髪の毛を染めたり、巻いたり、いい香りのするスプレーをつけたり、なんて。本当は性に合ってなかったのだろう。

 

 

美容師さんが「絶対に可愛くしますよ!」とか「モテる髪型にしますね」と言ってくれるのは、とても嬉しい、ような気がしていた。でも何だかこそばゆくて。

 

 

「間違ってはいないんだけど、確かに可愛くなりたいしモテたいけど、なんか違うんだよなぁ」と、美容師さんにインスタ用の写真を撮られながら感じていた。

 

 

得体の知れない、違和感。そんな状態だから、美容院ジプシーがずっと続いていた。

 

 

そんな折、先日赴いた美容院で、その違和感の正体が分かったのだ。

 

 

オーガニックにこだわった、素敵な美容院だった。こんなに丁寧に髪を染めてもらったことは、今まで一度だってない。何度も何度も、丁寧に。これまで通っていた美容院との扱いの違いに、とても驚いてしまった。

 

 

「丁寧さ」の損失。それは、ある意味若さなのかも知れない。どこか荒削りで、不器用な感じは、掛け替えのないものだ。

 

 

だけど、一度「丁寧であること」の価値を知ってしまったら、もう元には戻れない。その居心地の良さに、心がとらわれてしまう。きっと私は可愛くなりたいしモテたいけど、それよりも前に、"自分が納得のいくサービスであること"を重視したかったのだ。

 

 

こうやって人は成長していくのだろうか。いや、そもそもこれを成長と呼べるのだろうか?

 

 

いつもより丁寧に、優しく化粧水をつけながら、ぼんやりとそんなことを考えていた。

 

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